セメダイン株式会社
研究開発テーマ
新規硬化性樹脂技術に基づく低温実装可能な高耐熱樹脂開発
24時間常時接続による車載エッジとクラウドの膨大なデータの高速通信や、EV・PHVの制御など高機能なパワーデバイスの需要が高まる中、300℃超の高温環境下で長期間動作可能であり、かつ150℃以下の低温で実装樹脂の技術開発を目的とする。超耐熱樹脂としては、ビスマレイドやベンゾオキサジンを始めとして広く研究されているが、反応に高温・長時間を要する、あるいは反応時のアウトガスの抑制が困難であるなど課題も少なくない。本検討の技術戦略としては、①高耐熱芳香族ポリアミドに脱保護基を導入することで低温での実装を可能とした接着剤・封止材としての適用を図る ②既知反応スキームをベースに低温メタルフリーでの硬化系を新規設計といった従来にない新たなアプローチにより、課題解決を図り新たな樹脂の提供を図る。現在、DSC測定値としては各々のアプローチにおいて250-300℃超のTgを有する樹脂設計までは確認出来ており、より実践的な反応経路や実装に向けた手法について検討中である。今後は、さらなる樹脂設計を継続するとともに、大学研究者・実装メーカー研究者との連携により、幅広い視点でマーケット適合データ取得を実施し、価値ある社会実装技術を加速する。