東ソー株式会社

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研究開発テーマ

塩素系ポリマーの金属接着メカニズムの解明と高信頼性接着剤への応用

環境負荷低減のため、リサイクル性の高い材料としてポリプロピレン(PP)が注目されている。特に、車体用途においては、PP-金属接着部位での使用量増加が予想されている。一方で、PPは難接着性材料でありPP用接着剤として用いられる塩素系ポリマー(塩素化PP)は金属への接着性が乏しい。一般的に、良好な金属接着性を発現するためには金属表面処理が必要だが、強度は十分と言えず、工数増加に繋がるためPP-金属の直接接着は課題が多い。

当社の保有するクロロスルホン化ポリエチレン(CSM)は、骨格中のクロロスルホン基を介してAl等の金属に対し、表面処理なしで良好な接着性を示すことが明らかになっている。そこで、PPに対して親和性の高いポリマーをクロロスルホン化したものを接着剤として用いることで、PPと金属を表面処理フリーで直接接着できる可能性を見出している。

本プロジェクトでは、クロロスルホン基を有する塩素系ポリマーやそれを用いた接着剤のPPおよび金属との接着機構や接着強度との関係性を明確にし、解析からアプローチした信頼性の高い接着剤の開発を目指している。メカニズム解明により、接着の寿命予想も可能となり、接着部がいつ剥がれるかという不安無く、安心なモノづくりができる。

 

クロロスルホン化ポリマーによるポリプロピレン及び金属の接着イメージ図

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