佐藤 浩太郎グループ

佐藤 浩太郎
SATOH Kotaro

東京工業大学

http://www.satoh-cap.mac.titech.ac.jp/

研究開発テーマ

機能性バイオベース接着剤に向けた植物由来カテコール基含有物質の化学変換

研究概要

本課題では、次世代分子接着技術の開発の一つとして、これまでの石油依存の材料開発の方向を大きく変革・転換する新たなバイオベース高分子に基づく機能性接着剤の潜在性を見極めることを目的として研究を進めている。とくに、天然の植物由来(バイオベース)物質であるカフェ酸の脱炭酸反応で得られるビニルカテコールモノマーを用い、精密重合によりカテコールセグメントを有する高分子を分子設計し、革新的なバイオベーススマート接着技術への展開を検討してきた。これまでに、植物由来桂皮酸誘導体からカテコール基などをもつスチレン系モノマーへスケールアップにも対応できる合成手法を明らかにし、この手法が種々の官能基をもつバイオベース経皮酸誘導体へ適用可能であることを見出した。保護されたビニルカテコールモノマーについて、リビング重合を見出すとともに、既存の接着剤のベースポリマーであるアクリル酸エステルとの共重合とについても達成し、選択的かつ実用的な脱保護を明らかにするとともに、G1グループと連携により、このような手法がバイオベース接着への展開も可能となった。共同連携機関の研究開発を支援し、このような機能性官能基をもつ天然由来モノマーの精密高分子をバイオベース化された更なる革新的なスマート接着技術を社会実装することを目指している。

 

カフェ酸由来ビニルカテコールの精密重合と接着剤への応用

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