西野 孝グループ

西野 孝
NISHINO Takashi

神戸大学

http://www2.kobe-u.ac.jp/~tnishino/cx4.html

研究開発テーマ

高分子接着界面のナノラマン散乱による解析

研究概要

接着現象は,従来までは面と面の二次元的な固定として考えられていたが,接着の界面自体を空間的な広がりを持つ三次元の接着層(Interphase)として解析する必要性のあることが判明してきた。一方で,接着界面は部材内部に存在し,非常に限定された空間に広がるために,その解析は困難となるが,工業的接着の信頼性獲得のためには,接着界面の非破壊的・三次元評価が必要不可欠となる。本グループでは,高分子材料の接着界面に対し,300nmの空間分解能を有する共焦点顕微ラマン分光を利用し評価することで,Interphaseとして存在する界面の構造を明らかにしてきた。さらに,X線屈折率法や原子間力顕微鏡などの多様な手法により,多角的に解析することで,接着現象をマルチスケールで明らかにする。

本プロジェクトの参画企業と連携することで,より実際の接着試料の界面領域の構造に対して共焦点顕微ラマン分光をはじめとする多様な解析により明らかにし,接着特性との相関を解明していく予定である。

 

共焦点顕微ラマン分光法による高分子接着界面の“Interphase”解析例

 

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