伊藤 耕三グループ
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伊藤 耕三ITOU Kouzou東京大学 大学院新領域創成科学研究科 |
研究開発テーマ
タフポリマーを用いた高強度接着剤の開発
研究概要
当該グループは、新規接着技術の開発、特に環動高分子や超分子等を用いたタフでしなやかな接着剤の開発とその分子的接着機構の解明を担当する。これまでにポリロタキサン（PR）を添加したエポキシ樹脂が特異な粘弾性挙動を示すことを見出し、その分子的機構を解明した。それによって室温におけるエポキシ樹脂の強靭化に成功した。また、低包接率PRを利用することで伸長誘起結晶化が起こり、従来のゲルやエラストマーとは桁違いに高い強靭性と即時形状回復性を示すことが明らかになった。社会実装に向けて、開発した低包接率PRや耐熱性PRをエポキシ樹脂などに添加することで、接着剤に要求されている様々な相反機能（例として、硬度と強靭性、強度と接着時間、硬度と耐疲労性など）を両立できる接着剤の開発とその分子的機構の解明を目指す。特に企業との強い連携のもとにエポキシ接着剤について共同研究を行い、企業のエポキシ樹脂に関する膨大な研究開発の蓄積と東大のPRに関する知見を融合することで、革新的接着技術の実現とその社会実装に取り組む。
PRを利用したエポキシ樹脂の強靭化： (a)PR少量添加エポキシ樹脂の応力伸長特性 (b)エポキシ樹脂中のPR構造イメージ
