横澤 勉グループ

横澤 勉
YOKOZAWA Tsutomu

神奈川大学

https://www.mirai.kanagawa-u.ac.jp/fac-chemistry-and-biochemistry.html

研究開発テーマ

縮合系高分子を用いる接着剤の耐熱化・高強度化

研究概要

脱離成分のある重縮合を接着界面で行わずに、耐熱性・高強度縮合系高分子を接着剤として用いる革新的接着技術を開発している。具体的には(1)重縮合で容易に生成するポリエステル等の環状ポリマーと有機被着体との主鎖交換反応による共有結合生成に基づく接着の高強度化、(2)アミノ基に保護基を持つ、溶解性の高い芳香族ポリアミドを塗布し、接着界面において加熱脱保護して耐熱性の高い芳香族ポリアミドを発生させる接着、(3)エンジニアリングプラスチックの芳香環を付加環化で構築する高耐熱性架橋体による接着、である。

ステージ1では、反応の基礎的検討を行ったので、ステージ2では開発した接着剤を用いた接着強度と耐熱性を評価する。また、(3)の高耐熱性架橋体は接着強度を評価するだけではなく、電子デバイスの高耐熱封止樹脂としての熱機械的性質と電気特性を評価する。

(1)と(2)では縮合系高分子と被着体との界面における強固な接着は期待できるが、用いる縮合系高分子が架橋体でないことから接着剤自体の強度が低い可能性がある。従って、塗布した線状縮合系高分子を接着時に三次元架橋させる分子技術の開発もステージ2で検討する。

 

ポリエステル被着体と環状ポリエステルとのエステル交換反応概念図

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