研究開発体制
Organization
青木 裕之 グループ
研究概要
J-PARC物質・生命科学実験施設は世界でも最大強度のパルス中性子源及びミュオン源を有し、小角散乱や非弾性分光など中性子・ミュオンビームを用いた様々な実験が行われている。本研究グループでは、中性子反射率・小角散乱・準弾性散乱法などを駆使することで、接着界面において接着剤分子の分布・配向状態や分子運動性を明らかとすることを目指している。中性子・ミュオン測定手法の高度化を行うことでさらなる高速度化・高精度化を進めるとともに、様々な条件に置かれた試料の評価を可能にする設備の開発も行っている。接着した材料は温度変化や雰囲気など様々な環境下において使用されるため、このような環境を模した状態下で生じる接着界面の構造・物性変化をin situで評価可能とする。このように、物体内部の界面構造・物性を評価するために有効な中性子実験法の高度化を進めながら、これを駆使して接着力の発現機構及び劣化機構について明らかにする。また、中性子を用いた高度な実験手段を参画研究者に広く提供することで、より高性能の接着剤開発を目指した研究の支援を行う。